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王立軍の公判開始 薄熙来の運命は

2012年09月21日
【新唐人2012年9月21日付ニュース】今年2月に米総領事館駆け込み事件を起こし、その後“職権乱用”や“収賄”などの罪で起訴された王立軍元重慶市副市長の初公判が9月17日と18日、四川省成都市中級人民裁判所で開かれました。19日午後、新華社は“王立軍案件の審理および経緯”の見出しで文章を発表。文章では間接的に王立軍の元上司薄熙来に触れ、次の薄熙来への処置が注目されています。
 
文章によると、2011年11月13日夜、谷開来と使用人の張暁軍がイギリス人ニール・ヘイウッド氏を毒殺。翌日昼、谷開来は王立軍に殺害の過程を述べたそうです。しかしその後、数々の原因で王立軍と谷開来の間にトラブルが発生し、2011年12月末にはさらに激化。2012年1月28日、王立軍は“当時の重慶市共産党委員会の主要責任者”に谷開来の毒殺事件への関与を報告したそうです。
 
中国問題専門家・横河(おうが)さんは、当局が“王立軍が当時の主要責任者薄熙来に報告”した経緯の一部を選んで発表するのは、薄熙来と事件を結びつけるためだと分析します。
 
中国問題専門家 横河さん
「表明したいのは彼(王立軍)は事件を本当は隠したくなかったが、迫られたということでしょう。この経緯の報道を見ると、指名はしていませんが、薄熙来に責任があると間接的に言っているのです」
 
新華社の報道では、王立軍の反逆、職権乱用、収賄の三つの罪に関してもその細部を明かしています。
 
一方、横河さんは、当局は王立軍が犯した重大犯罪に関しては触れていないと指摘します。
 
中国問題専門家 横河さん
「先ず王立軍は当時錦州市で現場心理研究センターを設立し、数千件の臓器移植を行い、法輪功学習者からの生体臓器摘出と直接関係があると疑われています。もう一つは、重慶での『打黒運動』で、拷問による自白を強要し、更には拷問で死亡させました。それから、証人によると、彼は女子特警隊を作りましたが、婦警を強姦した疑いがもたれています」
 
先日の谷開来被告の公判では薄熙来については全く触れませんでしたが、今回の王立軍裁判では転機が見られました。
 
9月7日のロイター社の報道によると、習近平副主席は近日、改革派である胡耀邦元総書記の息子・胡徳平氏と面会し、自身は薄熙来の盟友ではないと表明し、“党紀国法”に基づいて薄熙来案件を厳しく処理すると示したそうです。
 
横河さんは、王立軍に対する処置は“反逆罪”だけでも充分なはずですが、4つの罪で裁くのは、薄熙来案件の処理のためであるとの見方を示します。
 
中国問題専門家 横河さん
「4つの罪のうちの二つ、『私利私欲のための法の悪用』と『職権乱用』の罪はいずれも矛先は薄熙来に向いています。だから王立軍の裁判は谷開来のときとは違い、薄熙来を裁くための基礎を作っているのです」
 
王立軍被告の代理人・王蘊採弁護士はニューヨークタイムズの取材に対し、王立軍が反逆に走ったのは命が危険に晒されていたからだと表明しました。
 
時事評論家・文昭さんはこの背後にもっと深い秘密が潜んでいると指摘します。
 
時事評論家 文昭さん
「王立軍は二つの方面から指示を受けていました。一つは重慶市共産党委員会、もう一つは中央の政法委員会です。もし王立軍が薄熙来重慶書記から妨害と脅迫を受けていたなら、なぜ中共体制のルールに従い、中央政法委員会に報告しないのでしょうか?最も合理的な解釈は、中央政法委に薄氏の後ろ盾がいるため、報告しても無駄だと王立軍は知っていたのです。この後ろ盾とは薄熙来の盟友である周永康を指していると、みな知っています。となると、もう一つの問題が関わってきます。周永康と薄熙来はどれほど親密な関係で、利益においてどんな関係なのか、代価を惜しまず薄熙来を守ろうとするものとは何かです」
 
1999年以来、中国共産党は政法委員会が主導する公安、検察、裁判所などを利用して、法輪功学習者に対し、系統的な迫害を行ってきました。
 
2006年からは、複数の証人が政法委員会の主導の下で、広範囲で法輪功学習者に対し生体臓器狩りが行われていると証言しています。薄熙来が遼寧省のトップを務めていた時期、遼寧省は法輪功迫害が最も深刻な地区でした。一方、薄熙来や周永康は海外の複数国で“拷問の罪”や“人道に反する罪”で提訴されました。
 
新唐人テレビがお伝えしました。
 
 
(翻訳/坂本 ナレーター/大口 映像編集/工)
 
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